■カメラのハナシ…(カメラプロパティ)■
ズームで遠くのものが大きく見える、ということは狭い範囲を見ていることになり
この写る範囲の角度を「画角」といいます。
望遠にすると画角は小さくなり、ズームを効かせないと画角は大きくなります=広角です


▲「画角」とはフィルムに写る画面の範囲を角度で表したもので、焦点距離とは、レンズからピント面までの距離のこと

世界中で長い間35mmフィルムがカメラの世界では使われていて
このフィルムは印画面が36×24mmというサイズ、これが写真を映し出すサイズとなっていました。
フィルムのサイズが一定(例外もあります…その参考値として35mm換算という表現があるとのこと)なので
「焦点距離」さえ決まれば画角も決まってきます。

▼35mmフィルムを使う場合の焦点距離と水平画角(通常のカメラは対角画角表示が多い)
焦点距離
水平画角
参考/対角画角
 28mm 
約65.5度
約75.4度
 35mm 
約54.4度
約63.4度
 50mm>人間の視野に近い 
約39.6度
約46.8度
 85mm 
約23.9度
約28.6度
 135mm 
約15.2度
約18.2度
 200mm 
約10.3度
約12.3度

 35mmの交換レンズでカメラに慣れた方々にはこれらの焦点距離はとてもなじみ深いもの(…みたいです)
通常、レンズは焦点距離で区別しますが(「85mmで撮った」とか)それは同時に画角も指していることになります。

3Dソフトでモデリングだけ行っているとカメラはデフォルトのまま使っていても
気にならない方が多いかと思います。
しかし実際のシーンを撮影する、といった感覚になると
どんなレンズで撮影しようか、とカメラのファインダーを覗くカメラマンにならなければなりませんよね?
そういった場合実際のカメラのレンズ感覚があると
どんな写真が撮れるのか=どんな画面がレンダリングされるのか想像がつくのです。
仕事の場合、CG=実写シミュレーションと思っている監督さんやクライアントさんと対話しなければなりません。
その共通言語としてレンズの知識があると打合わせがスムーズに行われる事も多く
下記のような会話がよく行われます

監督「コレ、何ミリのレンズなの?」
CG「えーっと、今50ミリでセッティングしてます」
監督「うーん。もっと圧縮パースがいいんだよね〜」
CG「んじゃ、望遠っすか?」
監督「そうだね〜80ミリくらいにしてみてよ」

こんな会話を成立させる為にXSIでは次のように下準備をします
(詳細はプロジェクションマッピングのページを参照して下さい)

カメラプロパティーのProjectionPlaneを開き
Enable on
Aperture X=36/25.4  *この時LockAspectRatioをonにしておいて下さい
FocalLengthに焦点距離を入力します。
▼水平画角50mmの例


でもこの方法だとカメラリセットすると全部リセットされてしまいます。

各種様々なフォーマットがXSIに用意されているので用途に合ったものをチョイスするといいです。
あとはヒマがあったら実際のカメラレンズを覗いてみるのもいいですよ